UAEについて
アラブ首長国連邦
アラブ首長国連邦(UAE)は、アラビア半島の東南端、アラビア湾の出口と一部オマーン湾に面し、アブダビ、ドバイ、シャルジャ、ラス・アル・ハイマ、フジャイラ、アジュマン、ウンム・アル・カイワインの7つの首長国により構成される連邦国家です。国土の大部分は砂漠地帯ですが、アブダビ首長国の東部アル・アイン地方などはオアシスに恵まれ、肥沃な土壌をもっています。気候は海岸部分で高温多湿、内陸部は乾燥地帯です。
16世紀初頭、ポルトガルが当地に進出、以後、オランダ、フランスも進出しましたが、18世紀半ばより進出したイギリスが、この地域を支配しました。その後、イギリスは、各首長国と紛争関係に入りましたが、19世紀半ばには休戦条約を結び、19世紀末に、各首長国は、イギリスの保護領となりました。1968年、イギリスはスエズ以東の軍事的撤退を宣言、これを契機に各首長国に連邦結成の気運が高まり、1971年12月2日、6首長国により(ラス・アル・ハイマは翌年参加)連邦国家として独立しました。
元々、遊牧と小規模農漁業、真珠採取などで生計を立てていたこの地域は、1950年代に石油が発見されて以来、急速に変貌を遂げました。油田開発によって急激な経済成長を遂げ、現在では1人当たりのGDPは日本と肩を並べ、中東・アフリカ地域ではカタールに次いで第2位を占めています。UAEの最高決定機関は7首長国の首長で構成する連邦最高評議会であり、大統領は7首長から互選されることとなっていますが、建国以来アブダビ首長が大統領、ドバイ首長が副大統領兼首相に就任しています。UAE原油の大部分を産出するアブダビと、貿易、観光及び金融に力を入れているドバイの2首長国が、政治・経済・軍事の面で主導権を握っているといえます。
UAE基礎データ
人口 | 944万人(2022年世界銀行) |
面積 | 83,600km2(島嶼部を除く面積 77,700km2) |
首都 | アブダビ市 |
通貨 | ディルハム(DH)(1US$=3.6725DH) |
言語 | アラビア語 |
宗教 | イスラム教 |
政体 | 7首長国による連邦制 |
元首 | ムハンマド大統領(アブダビ首長) |
議会 | 連邦国民評議会(議席数40、任期4年) 議員の半数は選挙人の投票で選出 残り半数は各首長国の首長による任命 |
首相 | ムハンマド副大統領兼国防相(ドバイ首長) |
GDP | 5,075億USドル(2022年世界銀行) |
消費者物価上昇率 | 4.8% (2022年世界銀行) |
対日貿易額 | 輸出 6兆0,188億円 輸入 11,155億円(2022年-財務省貿易統計) |
在留邦人数 | 4,370人(2022年10月1日現在、外務省海外在留邦人数調査統計) |
連邦政府の機関と閣僚